第37回 ハインリッヒの法則
ものごとの兆しがわかるようになる
アメリカの技師であるハインリッヒさんという人が発表した法則です。労働災害において、その事例の統計を分析し、導き出されたものです。
例えば重大災害を1とすると、軽傷の事故が29、そして無傷災害は300になるというもので、この数字をもとに、「1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景に、29件の軽傷事故と300件のヒヤリとする事件がある」といわれています。
日常的には、ヒヤリとするような状態にまでいかなかったり、場合によっては自覚しないような些細なことまで数えれば、相当な件数になるといいます。
ヒヤリとするようなこと、あるいは「これって、ちょっとまずいかも」と思うようなことでも、いつもやっていることだからとか、今までやっても平気だったので、今度も大丈夫、というようなことで続けていくと、一気に重大災害になるかも知れないということです。
つまり「1:29:300」でいい表されている比率は、些細なことを見逃していると、大きな事故になるということをあらわしています。
ですから、ヒヤリとするような段階で、気づき、そのときに即座に対策を考え、よい習慣に変更して実践することが大切だというものです。
確かに、世の中は予兆だらけです。例えばがんという病気ひとつをとっても、いきなり大きながん細胞ができるのではなく、10数年かけて、大きくなっていくわけです。
早期に発見できたら、治癒の可能性は高くなります。
そうなのです。日常生活の中でも、さまざまな予兆があります。それなのに、多くの人は残念ながら、そのときに気がつきません。
あとになって、
「そういえば、あのときに」
と、感じるのです。
あれが予兆だったんだと。
予兆に気づくには、微細なエネルギーを感じ取る感性が養われるようになります。
兆しをキャッチすることが大切
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