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第84回 インタビューとはお互いをみること

 

 インタビューとは中世フランス語で中世フランス語「お互いに見る」の意味、すなわちentre- ‘inter- voir 「見る」ということらしい。

 確かにこちらはインタビューしているつもりでも、相手から見れば、こちらを観察していることがあり、またインタビューされている人が、インタビューする側に立場が変わったりして、メビウスの輪のような関係を作り上げるときもある。

 誰だって恋人の話はじっくり聞いて、相手をより深く知りたいと思うだろう。インタビューも同じである。だからインタビューしているときは、相手が男性であろうが女性であろうが、最高に好きになってしまおう。短い間に相手の素晴らしさをいかに発見し、そしてどれだけ惚れ込めるかというのがよい原稿を書けるかどうかにかかっている。

 この2時間でかなり深く交流できるので、たった一回しかお目にかかっていなくても、心が通じ合った人とは、その後も何かとおつきあいさせていただいたり、数十年の友人になったりしている。先日出版パーティをしたときに来て頂いた人のうち90%はインタビューを通じて知り合った人であった。

聞くチカラ 原稿書き インタビューはすばらしい出会いを作ってくれる機会でもあり、自分を発見していく遊歩道でもある。インタビュー相手を探す時から楽しく、当日、お目にかかって話を聞けばとても嬉しいし、テープを聴き原稿を書けば、その楽しさは倍になる。

 さらに掲載された原稿が誰かの役にたてたり、誰かを励ますことができたり、誰かに喜んでもらえたら、こんなに嬉しいことはない。まさにインタビュアー冥利につきるだろう。

 ぜひともインタビューを最高のチャンスとしてとらえ、仕事を通じて自己発見の旅を楽しんでいただきたい。

 またインタビューでは、適度な距離感が必要だ。テープやMDに録音しているということで、なあなあにならない。次にインタビューガイドに従って話を聞くから、雑談に走らない。そして冷静に聞くことができる。

 時にはともに感動の渦に巻き込まれて抱き合って泣いてもよいかもしれないが、その後に「書いて表現する」という大事な作業がある場合は、いずれ冷静になって、左脳を存分に働かせ言語化する作業にとりくまなくてはならない。

 そして十分にインプットして聞いた話を、頭の中で熟成し、それを今度は一気に書くというアウトプットの作業に変換するので、あまり欲求不満にならずに、受け身と表現するという能動のバランスがとれる。

 
 
 

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