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第31回 相手の言葉に反応しないこと

 

 私はフリーのライターなので、さまざまな会社の仕事をする。当然、大手の会社の仕事の時などは、取材を申し込んでも相手も喜んでくださり、丁寧な様子で接してくださる。

 しかし時にはあまり評判の良くない会社の仕事をすることもあった。フリーになりたてのころだったと思うが、あるとき、ある会社から依頼を受けて、その会社名をいって取材を申し込んだことがある。取材先の相手は「なあんだ。●●ねえ」なんてちょっと馬鹿にしたような口調でありながら、アポイントを受けてくださったことがあった。
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 当日、お目にかかると、やはり●●会社のことを、見下しているような感じで●●会社の批判などもされたのだが、私の目的はその人の考えを変えることではなく、話しを聞くことなので、じっくり聞いていた。

そして相手が無礼な感じで接しても、私の目的は、その人と喧嘩をすることでもないので、こちらはあくまで丁寧に接していた。通常の私ならば喧嘩っ早いのだが、インタビューの時は、人格が変わるのである。

 するとだんだん、その人の態度が変化してきた。最初は座っている態度も人をばかにしたような横座りだったが、こちらがきちんと座って話しているうちに相手の姿勢もきちんとなり、最終的にはすばらしいお話をしてくださって、いい原稿が書けたことがある。

その人はきっと●●会社にいやなイメージがあり、その会社で働く人といやなことがあったのではないかと思う。

 だから私もその会社の人間と思い、嫌みのひとつや二つをいいたかったのだろう。ここで私は、その挑発に乗らずに、まじめにその人の不満を聞いたことによって、相手のいらいらが収まったのだろう。

 いらいらが収まれば、後は自分で自分の態度に恥じたのではないかと思う。帰るときは丁重に挨拶をして送ってくださったものだ。




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